171109
答えを求める朝が来る。
湯気が上がるみたいに目が覚めて
空高くのぼってしまった夢を
飛ぶ風船みたいに眺めてる。
家族以外はどんな風に朝を受け入れるのか知らない。
私は私がちゃんと目を覚ましたのか
同じ世界に戻ってきたのか
確認したくない、鏡を見ない。
知らない音楽をただ聴きたかった。
もう永遠に、次は聴けない音楽と、すれ違いたい。
それなら好きになったりしないで
ただ純粋にきれいって言えるはずだった。
全てそう、人も食べ物も花も全て。
朝もそれくらいであったらよかったのに。
私の好きなものは夜のうちに滅んでおいて。
寂しがりやはちゃんと死んで。
黒い瞳の中に、ぜんまいのような昨日が見える。
明日は新しい香りに身を包んで、今日とは違う自分になったつもりでいれる。
明日の私は今日の私を無視できるからちゃんと美しい。