170222
電車の中で嗅いだことのあるにおいがした
なんのにおいだったか 一生懸命思い出そうとしたけど
なつかしい気持ちになるだけで 思い出せなかった。
辛かったことも 幸せだったことも
時間が経てば経つほど うすれてく。
なつかしむことは出来ても
もう感覚は麻痺してしまってて そのときほどかんじることは二度とできない。
逃してしまった過去を想ったり
まだ見ぬあしたに期待するよりも
ごまかせない今を好きでいたい。
悩んでいたときに相談した人に
「今ないのならそれは幻だったんだよ」
と言われたことがずっと忘れられなかった。
まだその幻を信じていたわたしは
「幻なんかじゃない 確かなものだ」
と考えをまげなかった。
あの頃のわたしは
戻れない過去が大切で
まだ見ぬあしたに見返りを求めてた。
時間がたってようやくわかった。
今手の中にあるものが確かで ないものはすべて幻だった。